K林教授
２０２３年１月２８日土曜日。関東では連日のように雪が降ると叫ばれ、千葉県市川市に住む我々もまた報道の通り、未曽有の大雪に備え、ひょっとしたら交通機関麻痺して仕事も行かなくてもいいんじゃねと期待していたものだが、結局雪は降らず、本日の市川市の天気は快晴。外は冷たい風が吹くだけで、雪が降った形跡はなく、これから降る気配も一切なし。
T中
ということは今日のゼミの活動は。
K林教授
第３回！ 市川市野良猫調査～国府台駅から江戸川沿い河川敷を歩いてみる編！ 開幕である！
T中
おー、どんどんぱふぱふー、久しぶりに猫調査ですねー。
K林教授
このシリーズもはや三回目である。過去の猫調査や市川市に関するネタは下記のリンクから閲覧可能なので、我々の活動に興味のある人はぜひ読んでみるべし。
T中
あれ？ ところで今日はM子さんは？
K林教授
ああ、彼女ならコタツに引きこもっている。
M子
嫌だ！ 私は寒いから行きたくない！ しかも江戸川沿いの河川敷なんて風が吹き荒れていて絶対寒い！
T中
無理矢理連れて行きましょう。とりあえず京成線の列車にぶちこんどきますね。
M子
ああああああああ！！ 京成線止まれー－！！ 突風が吹いて止まれー－－！！
T中
京成線は多少風が吹いても簡単には止まらないのです・・・。
K林教授
我々の猫調査を見るには「続きを読む」をクリックしてくれたまえ。
K林教授
というわけで今回我々が訪れた場所はここじゃー。
T中
お、ここは一体。どこかの歩道橋の上ですか。左手に列車の線路、そして正面には川の土手っぽいのと綺麗な青空が広がっていますが。
M子
ここって国府台駅の前の歩道橋じゃないですかぁ。左手に見える路線は京成線で、正面が東京方面。土手で見えてないですが、すぐそこに江戸川が流れてます。もう寒いったらありゃしない。
Ｋ林
丁寧な説明をありがとうM子君。そして如何にも、ここが国府台駅付近の江戸川沿いの河川敷入口、つまり本日我々が猫調査をするスタート地点である。グーグルマップで調査範囲を示すとこんな感じ。
T中
我々が今いる地点が赤ピンで示されている地点ですね。国府台駅のすぐ横の公衆トイレ付近となっております。そして、調査範囲は江戸川沿いに北上して約１．１キロですと。
M子
い、い、１．１キロ！？ 長すぎません！？ はい帰ります！ 寒いです！ 寒すぎです！ こんなところに猫はいませんので即帰宅します！
K林教授
あ。T中君、M子君からPasmo奪っといて。
T中
はいよっと。これでM子さんは京成線にも京成バスにも乗れません。
M子
そ、そんなぁぁぁぁぁ！ 返して、返してくれよおおおおん！
T中
（こうして第３回猫調査が始まるのであった。正直に言うと私も寒いし、こんなところに野良猫がいるとも思えない・・・）
T中
（しかし、今回の猫調査は過去例のない、思わぬ大成果を上げることになるのです・・・）
一行は歩道橋から歩き始めます。
するとすぐに雄大な江戸川の景色が見えてきました。
T中
これが江戸川ですか、結構広いすね。
K林教授
ええその通り、これが東京都と千葉を隔てる川、江戸川である。市川市民なら一度は見たことがある光景であろう。
M子
余裕で見慣れた光景ですよ。でー、教授ー。こんなところにホントに猫がいるんですか。江戸川沿いなんて浮き鳥がいるだけですよー。猫はいないすよー。
K林教授
まあまあそう焦るでない。この近辺に野良猫がいるというのは信頼できる筋からの情報であるぞ。
M子
そうなんですか？
K林教授
実はこの国府台付近の江戸川沿いをランニングしてるという人がいてな、その人が言うには夜ランニングしてると、必ず一匹は猫を見かけるらしい。なのでこのあたりに猫がいることは間違いない。
T中
へー。ちなみにそれどこ情報なんです？ まさかツイッターで教えてもらったとか。
K林教授
いや情報源はワシ。例によって教授本人情報であるぞ。
T中
って本人情報かーい。
M子
（本当は自分情報なのに、さも誰かから教わった風に進行するのがこのブログの特色なんだぜ・・・）
一行は河川敷沿いの遊歩道を北上します。
景色はこんな感じです。
M子
えー、こちらK林なんでもゼミナール、学生のＭ子です。現在国府台駅から江戸川沿い河川敷を北上しておりますが、猫はいません。いる気配もしません。寒い、ただひたすら寒い。
T中
教授、出るとしたら、猫はどちら側にでるんですか？ 左手側の江戸川の方からでるのか、それとも右の住宅地っぽいエリアからでるのか。
K林教授
えーっと、体感的には左の江戸川側に出る方が多いかな。急に階段に座ってる時とかもあるから注意してみてね。
T中
了解。
M子
ちなみに教授。さっきの写真の中の看板に『里見公園』ってありますけど、これって前々回に猫調査したところですよね。下記事参照。
K林教授
よく気が付いたなM子君。その通りである。最終的にこの江戸川沿いに猫が現れなかったら、里見公園の猫の写真を撮って、それで撮れ高を稼ぐ算段である。
M子ん
さすが教授。ちゃっかりしてるぜ。
一行は更に江戸川沿いを歩きますが、
猫は見当たらず同じような景色が続きます。
M子
いない、いないですよー。やっぱり寒いから猫も家でコタツ入ってるんですよー。
T中
にゃーごにゃーご。猫はどこじゃーい。
K林教授
うーんおかしいなー。いつもなら、この土手の階段にしれっと座ってたりするんだけどなー。
と、なんとなく階段の前に立って
江戸川方面を眺めてみたところ。
K林教授
・・・ん？
T中
・・・え？
M子
え？ 何もいませんよ？ ただ草むらがあるだけで・・・。
K林教授
視力を上げろ！ 目を限界まで凝らせ！ あの草むらに何かおらぬか！
M子
え？ えっ？
T中
私も何かいる気がします！ もう少し近づきましょう！
M子
いたあああああああああ！
K林教授
ほら！ ほらぁ！ やっぱりいるって言ったじゃーん！
T中
マジか、やっぱりいるのか。なんでこう毎回猫調査すると都合よく見つけられるんだコレ。すげえな。
この猫は非常に警戒心が強く近づくだけで「にゃーにゃー」と鳴いておりました。
長居しても警戒され続けるだけなので、一行がその場を離れようとすると、猫さんはてくてくと歩いてゆき。
K林教授
スカイツリーと江戸川と猫さんを一つにおさめる、非常によい写真が撮れました。
M子
ありがとう猫さん。頼もしい背中だな。寒かった心が温まったぜ。
T中
ええ、私もマジで猫なんているわけないと思ってたんで、テンション上がりました。
K林教授
さあ猫調査を再開するぞよ。皆の者かかれい。
T中
はい再開しましょう。ていうか、この草むら近辺、めちゃめちゃ猫がいる雰囲気がしますね。ここを重点的に探しましょう。
この草むらに猫がいると確信し、付近を捜索する一行。すると。
M子
あああ！ 見てください教授！ こんなところに！
K林教授
なに！？ もう猫がいたのか！？
M子
不法投棄の自転車です。一説には市川市民が一日あたりに目にする野良猫の数と不法投棄の粗大ゴミの数は一緒なんだとか。
K林教授
つまり、一匹猫を見たら一つ不法投棄を見る町、それが市川市ということか。
M子
そうです。
K林教授
（違います。そんな説は完全に出鱈目で、全く唱えられておりません）
T中
て。あっ。教授・・・。
K林教授
え、どうかした？
T中
い、いえ、そのまま。そのまま進んでください。
K林教授
？ なんぞ？
T中
そこで振り返って足元を見てください。
K林教授
ああああああああ！！ 危ないでしょうがああ！ こっちはサンダルで来てるのに、こんな割れたビンが落ちてたら危険でしょうがああああ！！
T中
皆様、江戸川沿いを歩く際は運動靴推奨です。
※当ブログ管理人はマジでサンダルで来ていましたが、幸いにもケガはありませんでした。マジでこのあたりを歩く時は運動靴推奨です。足元のゴミが酷いです。
結局、あの草むら近辺に猫は見当たらなかったので、一行は元の遊歩道に戻ることに。
K林教授
で、皆の者よくきけーい。実はここからが本当の猫出没ポイントなのじゃ。左の江戸川側にも右の山側にもよく出没するので、みな目を凝らして見逃さないよーに。
T中
はーい。
M子
うぃー。
一行は左右の茂みをキョロキョロしながら歩き始める。
するとさっそく。
M子
・・・ん？ なんか、破れたフェンスの向こう側に
T中
あ。猫ですねアレ。
K林教授
マジ？ 二匹目いた？
T中
猫です。茂みで隠れて見えずらいですが、完全に猫です。
M子
おおおおおお。二匹目ですな。
K林教授
うむ、しっかりと確認した。猫である。眠っているようなので、写真を撮ったらすぐに立ち去ることにしよう。
M子
さらば猫。気の赴くままにすやすやと眠ってくれ。帰ったら私も寝るから。
T中
（あんたも寝るんかーい）
２匹目を発見して以降、一行はなおも左右の茂みを警戒して歩く。
するとほどなくして新たな発見が・・・
M子
あっ。教授。
K林教授
なに？ 猫か？ それとも私の足元にガラス片でも落ちているのか？
M子
いや、そうじゃないんですけど、ちょっと嫌なものが。
K林教授
・・・不法投棄の粗大ゴミだな。敷布団だよなアレ。
M子
どうしましょう。発見した猫の数２匹、発見した不法投棄の数も２個です。私が適当に唱えた節が立証されてしまいます。
T中
え？ さっきの説立証になったですか？ １匹野良猫を見るたびに１つの不法投棄に出会う町、それが市川なんですか？
K林教授
あまりツッコまんでよろしい！ 当ゼミナールの活動は猫を探すものである！ 不法投棄に気を取られない！
T中
へーい。
と、再び猫探しに集中する一行だが。
M子
・・・朗報です教授。私の唱えた節が不立証になりました。
K林教授
なに？ ということは猫か？ 猫がいたのか？
M子
い、いえそれが。
K林教授
また不法投棄！ 椅子みたいなのが捨てられてる！
T中
やっぱり猫よりも不法投棄の方が多い町、それが市川っすね！
K林教授
楽しそうに言わないの！
その後、一行はなおも猫を探しながら歩いたが、結局猫は見つからず。
そのままゴール地点に到着することとなった。
M子
清々しい青空とスカイツリーだぜ。家でコタツにこもらず、外に出て歩いてよかったな。
T中
ええ。なんか面白かったですね。意外なところに猫がいたり、不法投棄の方が多かったり。
K林教授
コラ！ せっかく猫を二匹も見つけられたのに不法投棄の方が多かったとか言わないの！
T中
まあまあまあ、これも市川ってことでいいじゃないですか。
M子
そうですよ教授。元よりこの世には、完璧な町など存在しないのです。
T中
完璧な人間が存在しないようにね。
M子
はっはっは。上手いこと締まりましたなぁ。では教授、本日のゼミナールはここで終了ということでよろしいのでは？
K林教授
くっ。猫の数より不法投棄の方が多かったというのは不本意だが、まあいいか、寒いし本日はこれにて終了ということにしよう。
M子
T中君、締めの挨拶をしてくれたまえ。
T中
はい。では皆さんこれにて『第３回市川市野良猫調査～国府台駅から江戸川沿い河川敷を歩いてみる編』は終了です。また次回の猫調査で会いましょう。さよなら、さよならー。
M子
さよなら、さよならー。
・・・
・・
・
M子
さ、我々も早く家に帰りましょう。
K林教授
んだんだ。お腹減ったから市川駅でなんか食ってかえりてー。
T中
ラーメンとかいいんじゃないですかね。
と、一行が帰路についた時だった。
ちょうど里見公園の横を通りかかると。
K林教授
・・・ん？
M子
あ。これで私の説が再立証。
T中
つまり、そこにいるのは。
K林教授
猫キター。すっごい眠そうな猫じゃー。
M子
ふむふむ、ということはだな。発見した野良猫の数３匹、発見した不法投棄の粗大ゴミも３個ってことで。
T中
『市川市民が一日あたりに目にする野良猫の数と不法投棄の粗大ゴミの数は同じ説』が立証されましたね。
M子
そういうことだな。
K林教授
不法投棄の数と比べるんじゃなーーーーい！ 素直に猫を見て喜べー！
おしまい
作者あとがき
こんにちは。当ブログ管理人です。
今回の猫調査では国府台駅から江戸川沿いの遊歩道を北上して、里見公園まで歩きました。
気温が低くて寒かったのですが、天気はすこぶる良く、歩いていてとても気持ちよかったです。
記事内でK林が言及していた「夜にこの辺りをランニングしていた」というのは事実でして、実際夜にここを走ると猫に遭遇することがしばしばあります。
昼間も猫いるのかなーと思って、でも多分いないだろう、いても１匹かなと思って調査しましたが、結果は記事の通り。江戸川沿いで２匹、里見公園の駐輪場付近で１匹見つけました。
つか、自分視力0.6くらいしかないんですが、よくあの草むらにいた猫を見つけられたなと自分でも驚いています。写真で見ても遠目だと猫って解らなくないですか。
しかし、こと江戸川沿いにおいては、猫の数よりゴミの数の方が多いですね。
記事にはしていませんが、川岸にはわんさかゴミがあります。ビンの割れ片とかも本当に落ちてます。
まあ川岸ですので、広大な江戸川の波に乗って流れ着いたであろうペットポトルとかは解ります。でも、明らかにここから投げ捨てたであろう不法投棄は一体なんなんでしょう？
自転車とか布団とか椅子とか。
一体どこの誰が捨てているんでしょうか。あそこに捨てることに何のメリットがあるのでしょうか。
不法投棄のない綺麗な江戸川沿いなってほしいなぁと思いつつ、あとがきもここで終わりです。
次回の猫調査のスポットは市川市から少し出ますが、下総中山にある法華経寺の参道に行ってみようかと思ってます。あそこも確か猫いましたよね。
ではまた次回の記事でお会いしましょう。さよなら、さよならー。
あ。ミステリー作品なども書いておりますので、よければぜひお読みくださーい。
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